「Googleリスティング広告を始めたい!」
「検索連動型広告って、どうすれば効果がいいの?」
そんな方のために、今回の記事ではGoogleリスティング広告とは何か、広告の仕組みや費用などを解説していきます。20年近くGoogleリスティング広告の運用をしている筆者が、成功させるためのポイントやコツについても紹介していますので、是非ご覧ください。
Googleリスティング広告とは?抜群に高い費用対効果を発揮するデジタル広告
Googleリスティング広告とは、Google検索結果ページや他の検索ネットワーク上に表示される広告形式の一つです。通常、検索キーワードに関連する広告が表示され、ユーザーが関心を持ちそうなサービスや商品を宣伝するために利用します。
これらの広告は、検索結果の上部や下部に表示され、テキストや画像、リンクを含むこともできます。広告主は予算やキーワードなどの設定を通じて、広告が表示される条件や頻度をコントロールし、効果的なターゲット層にアプローチすることが可能です。
検索キーワードと連動した広告になることから、リスティング広告は検索連動型広告、あるいは単に検索広告(Search Ads)とも呼ばれます。そのため、Googleリスティング広告は「GSA」と略されることもあります。
Googleリスティング広告は、広告主にとって効果的なオンラインの集客手段であり、検索エンジンマーケティング(SEM)戦略の中心的な要素の一つとして位置づけられています。
Google Adwords(グーグル アドワーズ)ってなに?
Googleリスティング広告について調べると「Google Adwords」という言葉もでてきます。これはGoogle広告の旧名称になりますので、いまでは使われることがありません。古い書籍や更新されていないブログなどを見ると、こうした名称に出会うので混乱してしまいますが、基本的には同じものとして考えて問題ありません。
Googleリスティング広告とSEOの違いは?
Googleの検索結果には広告枠とオーガニック枠(自然検索)があります。Googleリスティング広告にはスポンサーという表記が見られ、主にオーガニック枠よりも上部に表示されます。
オーガニック枠は無料となっているため、掲載されたり、クリックされても広告費は発生しませんが、より上位にランクインするためにはSEO(Search Engine Optimization)対策が必要になります。
SEO対策そのものは無料で対応することは可能ですが、専門的なノウハウがないと難しいため、実際にはSEOコンサルタントにサポートしてもらいながら、上位表示を目指すのが一般的です。
Google検索エンジンだけじゃない?Google検索ネットワークとは
Googleリスティング広告が表示される代表的な広告枠は、もちろんGoogle検索エンジンになりますが、それだけではありません。Google検索ネットワーク(Google検索パートナー)となっているメディアにも配信されます。
Google検索ネットワークとして代表的なメディアはdmenu、au Webポータル、BIGLOBE、@nifty、OCNなどがあります。多くの会員を保有するポータルサイトが多いですね。
Yahoo!リスティング広告とは?Googleリスティング広告との違い
日本ではGoogleの他にYahoo!JAPANでもリスティング広告が提供されています。Googleリスティング広告を手配しても、Yahoo!JAPANの検索結果には表示されません。そのため、Yahoo!リスティング広告を掲載したい場合には別途手配が必要になります。
広告配信の仕組みなどに関しては、Yahoo!リスティング広告とGoogleリスティング広告では大きな違いはありません。ただし、検索キーワード(業種・業界)によっては広告のパフォーマンスが異なるため、自社に適した媒体を選ぶと良いでしょう。
リスティング広告について、もっと詳しく知りたい方は以下の記事でも解説しています!
Googleリスティング広告よりも多くの集客ができるGoogleディスプレイ広告とは?
Googleリスティング広告はGoogle広告で掲載できる一つの広告タイプです。そのため、Google広告全体では他の広告タイプもあります。その一つがGoogleディスプレイ広告です。
Googleディスプレイ広告はGoogleが提携しているディスプレイネットワークの広告枠にバナー広告を掲載でき、一般的にはGoogleリスティング広告よりも低いクリック単価で多くのユーザーを集客することができます。
Googleディスプレイ広告については下記の記事で詳しく解説しています。
広告配信前に知っておきたいGoogleリスティング広告の特徴
Googleリスティング広告は非常に高い費用対効果を発揮するデジタル広告です。以下では、その具体的な特徴について解説していきたいと思います。
検索結果の上部に表示される
まずGoogleリスティング広告の特徴として挙げられるのは、先ほども述べた通り、Google検索結果の上部に表示されることです。InstagramなどのSNSの台頭により、Googleで検索する人が減少しているとも言われていますが、それでも何か調べ物をするときにGoogleを利用する人が圧倒的に多いのが現実です。
またほとんどの人がスマートフォンを持ち、いつでもネットに接続している状態です。調べたいものがあるときにはモバイルデバイスから検索行動に移ることが可能です。そのタイミングで検索結果の上部に表示させることのできるGoogleリスティング広告は非常に有効な広告施策と言えるでしょう。
検索連動型広告
Googleリスティング広告は単に検索結果の上部に表示されるだけではありません。ユーザーが検索したキーワードに連動した広告を掲載させることができるということも大きな特徴です。検索キーワードはユーザーのニーズそのものであると言えます。
例えば「不動産」と検索したユーザーは不動産を探しているため、「賃貸物件」や「売買物件」、「投資物件」などの広告を表示させることができれば、問い合わせにつながりやすくなります。さらにニーズを絞り込んで「賃貸物件」で検索しているユーザーには「賃貸物件」の広告を表示させることができれば、より問い合わせしやすくなります。
このように検索連動型広告はユーザーのニーズをピンポイントで捉えることができます。
テキスト広告がメイン
Googleリスティング広告は基本的にテキスト広告がメインとなります。そのため、デザイナーが制作するような凝ったクリエイティブ画像を用意することがありません。検索したユーザーが魅力的に思えるようなコピーだけあれば、広告配信できます。
広告アセット(旧広告表示オプション)を利用することで、テキストリンクを追加したり、画像を追加したりすることも可能です。広告アセットについては下記の記事にて紹介していますので、詳しく知りたい方は確認してみてください。
クリック課金型
Googleリスティング広告はクリック課金型の広告になります。つまり、クリックをされない限りは基本的に広告費が発生することはありません。ユーザーは検索広告をクリックすることで、Webサイトを閲覧することになりますので、しっかりとサービスや商品を認知してもらうことができます。
デジタル広告の中には広告の表示(インプレッション)により広告費が発生するインプレッション課金型や動画の視聴により広告費が発生する視聴課金型の広告もあります。それらと比べると、クリック課金型の方がWebサイトへの集客をする上ではリスクがなく、効果的であると言えるでしょう。
入札(オークション)制
Googleリスティング広告はクリック課金型の広告と説明しましたが、クリック単価については入札(オークション)によって決定されます。簡単に言えば、検索結果の掲載順位(広告ランク)をより上位するためには、同じキーワードで入札している競合他社より高い広告費を支払う必要があります。
広告ランクを高めるためには、入札金額を上げる他に「広告の品質」を高めることも重要です。広告の品質を高める方法については別途解説をしていきます。
リアルタイムのレポート分析が可能
実際にGoogleリスティング広告の掲載が始まると、管理画面上では広告レポートを確認することができるようになります。ほぼリアルタイムに結果が反映されるため、PDCAのサイクルを短くして、より改善のスピードを早めることも可能です。
レポートについてはキーワード単位でインプレッション数やクリック数、広告費用などが分かります。広告の成果となるコンバージョン数(購入や問い合わせなど)も分かるため、どのキーワードの効果が高いのかなどが明らかになります。
Googleリスティング広告はデジタル広告の初心者にオススメの理由
これからデジタル広告を始めようとしている初心者の方には、まずGoogleリスティング広告をオススメしています。その理由について、以下の4つの観点から解説します。
検索エンジンではGoogleの利用者が最も多い
検索エンジンの国内シェアはGoogleが最も多く、約75%となっています。次のYahoo!についてはパソコンで14.2%、スマートフォン24.2%となっており、Googleの方が圧倒的に利用者が多いことが分かります。
総務省:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf306000.html#d0306110
広告媒体としては利用者が多い方が利用する価値は高く、広告在庫が豊富と言えます。またユーザーデータも豊富にあることから、広告の成果を上げるための要素が整っていると考えて良いでしょう。
とはいえYahoo!リスティング広告を実施しなくて良いというわけではなく、あくまでデジタル広告の初心者が初めに取り組む広告としてGoogleリスティング広告をオススメしており、さらに多くの集客や改善を求めるのであればYahoo!リスティング広告も積極的に活用してみてください。
情報を積極的に探しているユーザーを集客できる
Googleリスティング広告は検索キーワードに連動した広告が配信できることから、情報を積極的に探しているユーザーをWebサイトに集客することができます。そのため、ニュースやブログなどを閲覧している最中に閲覧されるディスプレイ広告とは異なり、オンライン上で能動的に情報収集をしているユーザーにリーチすることになります。
つまり、その顕在化されたユーザーのニーズを満たすことができれば、購入や問い合わせに至りやすく、非常に効果を出しやすい広告になるでしょう。
一人でも簡単に始められる
デジタル広告の初心者にGoogleリスティング広告をオススメ理由としては、一人でも簡単に始められるということも挙げられます。デジタル広告が普及する前は、広告といえば広告代理店に依頼することも多くありました。Googleリスティング広告ではオンライン上から申込から終了まで完結してしまうので、広告代理店を利用することなく、Web集客をすることができます。
Google広告は誰でも利用しやすく設計されています。特に個人事業主や中小企業のような多くの予算を持たない場合でも、広告の出稿が可能です。日本の企業は99.7%が中小企業だと言われており、少額でも全体では膨大な予算があります。Google広告はそうした企業もターゲットにしており、利用のしやすさでは圧倒的と言えるでしょう。
調べると情報が沢山あり、課題を解決しやすい
Googleリスティング広告のサービス開始は、2002年頃になりますので、既に20年以上が経過しています。(本記事の執筆時点 2024年現在)その間、多くの広告主やマーケターが利用しており、ブログやSNSなどで情報を発信しています。
Googleリスティング広告を運用する中で課題がでてくれば、検索することで沢山の同じ課題を持っている方が解決方法を紹介しています。これらの情報を積極的に活用することで、多くの問題は解決することができるでしょう。
Googleリスティング広告を配信するための一般的な費用
最初にGoogleリスティング広告の費用をまとめると「初期費用0円、月額費用0円、広告費はクリックされた分だけ」という非常に分かりやすい料金体系となっています。ただし広告代理店やコンサルティング会社を利用される場合には、当然ながら別途費用が発生します。それぞれの項目について詳細を解説していきます。
初期費用:広告を開始するために掛かる料金
Googleリスティング広告を開始するために掛かる初期費用はありません。
ですが、広告出稿にあたりアカウントの開設やキーワードの選定、広告文の作成など手間が掛かることは間違いありません。そのため、広告代理店に委託する際には初期費用あるいは別の名目で費用が発生する場合があります。
月額費用:広告配信にあたり掛かる月あたりの料金
Googleリスティング広告を開始するために掛かる月額費用はありません。
あくまで「自分で運用する場合」になりますので、初期費用と同様に広告代理店に委託する場合は月額費用が発生する場合があります。月額費用は払いなくないという場合には、自分で運用するか、月額費用の掛からない代理店を選択しましょう。
広告費:広告配信中に課金される料金
Googleリスティング広告の特徴の一つに挙げていますが、クリック課金になりますので、クリックがされたときのみ広告費が発生します。
クリックの単価はキーワードによって異なりますので、一概には言えませんが100円~200円程度であれば安く収まっていると言えます。中には1クリックで数千円となる場合もありますので、広告配信中は確認しておきたいKPIとなります。
また広告予算は日予算を設定することでコントロールします。クリック単価が入札制ということもあり、ぴったりに収まることはありませんが、おおよそ予算内で収まるように運用が可能です。またスケジュールの設定も可能ですので、いつまでと決めておけば、広告が垂れ流しになることはありません。
代理店手数料:広告代理店に支払う料金
もしも広告代理店にGoogleリスティング広告の運用を任せる場合には、代理店手数料が発生することになります。
一般的な代理店手数料の料金は広告費の20%ですが、広告代理店によって料金プランは異なるため、代理店手数料を抑えるためには安価で受けてくれる企業を探してみてください。
広告代理店の中には初期費用や月額費用が含まれる場合もあります。広告の運用を任せたい代理店が見つかったら、まずは問い合わせをしてみて、見積もりを取ってみると良いでしょう。
コンサルティング費用
課題を解決するためにコンサルティング会社を入れる場合にはコンサルティング費用も掛かります。
Googleリスティング広告の運用は自社でしたいけど、自信がない、あるいは第三者視点でのアドバイスが欲しいといった場合には、コンサルティングの依頼をすると良いでしょう。
Googleリスティング広告に限らず、様々な観点からビジネスのアドバイスをもらえることから、広告代理店を利用していてもコンサルティング会社を入れる企業は多いです。コンサルティング費用も内容も会社によって様々ですので、自社に合ったサービスを探してみてください。
他広告と比較したときのGoogleリスティング広告のメリットとデメリット
次にGoogleリスティング広告のメリット・デメリットを紹介します。その他のデジタル広告と比較しながら、選定するポイントとしてチェックしてみてください。
メリット:必要なものはパソコンとネット環境とクレジットカードのみ
怪しげな副業のコピーのようですが、Googleリスティング広告を配信するために必要なものは、パソコン(もしくはスマートフォン)とネット環境とクレジットカードのみです。
他のデジタル広告では媒体社や代理店の担当者とやり取りをしなければならない場合もありますが、Googleリスティング広告では必要ありません。
メリット:即日で広告の配信が可能、いつでも停止できる
Googleリスティング広告では最短で即日の広告配信が可能です。
広告審査がありますので、審査次第にはなりますが、遅くても1営業日程度あれば完了することが多くなっています。とはいえ広告配信にあたり、事前にしっかりとした準備や設定に掛かる時間を計算しておかなければなりません。即日で掲載できるからといって、広告開始日のギリギリで準備を進めることがないようにしましょう。
メリット:1日1円~で予算設定ができる
Googleリスティング広告は少額の予算設定が可能で、日予算は1円から設定が可能です。
ただし1円で設定しても配信されませんので、ある程度の広告予算を確保しておく必要があります。例えば月額5万円の予算の場合には、50,000円/30日で日予算は約1,666円となります。これは、クリック単価が100円の場合には1日あたり約16クリックが発生する計算となります。
デメリット:広告の運用管理が大変
Googleリスティング広告は運用管理が非常に大変なことが大きなデメリットです。
ユーザーの検索行動は日々変化しており、それはGoogleリスティング広告の結果に大きく影響があります。クリックがされない日もあれば、逆にクリック数が大きく増加し、広告費が伸びることもあります。そのため定期的に数値のチェックを行い、メンテナンスをしていくことが重要です。
デメリット:広告のパフォーマンス改善が難しい
広告のパフォーマンスが悪化した場合、原因の調査や改善施策の実行などはノウハウがないと難しいと言えます。
Googleリスティング広告の効果が悪くなる原因は様々です。競合によるリスティング広告の参入や広告の品質の悪化、無駄な検索キーワードでの流入増加などが考えられますが、こうしたノウハウがない場合には原因を特定するのが困難です。
またそれに対する改善施策も検討しなければならず、施策が上手く改善につながらず撤退する企業も多くあるのも事実です。
誰でもできるGoogleリスティング広告の配信手順<5つのステップ>
以下ではGoogleリスティング広告の配信手順について解説をしていきます。「誰でもできる」「一人でも簡単」になっておりますので、是非チャレンジしてみてください。また実際に広告が配信されてクリックされるまでは費用は一切発生しませんので、安心して試していただけます。
今回の記事では管理画面のキャプチャは掲載しておりません。管理画面はアップデートにより頻繁に変更されるため、あくまで流れを把握するようにしてください。
Google広告アカウント開設
まずはGoogle広告のアカウント開設です。Google広告の公式サイトにアクセスしてみて、アカウント開設に進んでください。Google広告アカウントを開設する前に、Googleアカウント(Gmailの取得)が必要になりますので、まだ取得されていない場合にはGoogleアカウントを作成するところから始めます。
GoogleアカウントはGmailなどを含むGoogleが提供するサービスを利用する際に必要になります。Google広告もその一つですので、まずはGoogleアカウントを取得しなければなりません。
Googleアカウントの取得は下記より取得してください。
Googleアカウント
Googleアカウントが取得できたら、Google広告の公式サイトにアクセスしましょう。
Google広告 公式サイト
Google広告のアカウントが開設できたら、メニューにある料金の設定ページからクレジットカードなどの登録を行いますが、広告設定の練習用にのみ広告アカウントを利用する場合にはクレジットカードを登録しなくてもOKなので、実際に配信する際には設定するようにしてください。
キャンペーン作成
Google広告アカウントの作成ができたら、次はキャンペーンの作成になります。
Googleリスティング広告ではキーワードをいくつかのグループに分けて管理することが可能です。例えば、たくさんのキーワードを設定する上では、キーワードのカテゴリーによって分類して管理することで、効果検証がしやすくなります。
また、キャンペーンでは日予算の設定や配信期間の設定ができます。さらに広告を配信する地域などの細かい設定もできますので、入力項目に従って進めてみてください。
広告グループ作成
キャンペーンの作成が完了したら、広告グループの作成になります。広告グループは、そのキャンペーンに紐づく下層グループと考えていただければと思います。主にキーワードと広告グループを管理することができ、入札単価などの設定が可能です。
キャンペーン内には複数の広告グループを作成することができ、キーワードのカテゴリーなどで分類して管理することが可能です。広告グループに含まれるキーワードで検索された際に、その広告グループに紐づく広告文が表示されることになります。
キーワードの設定
広告グループ内には検索キーワードの設定を行います。一括で登録することができますので、あらかじめエクセルなどでまとめておくと設定が楽になります。
広告文の設定
広告グループ内には検索キーワードの他に、広告文の設定も可能です。設定したキーワードで検索された時に表示させたい広告文を設定します。広告文の入稿規定は以下の通りです。
見出し
見出しは半角30文字のテキストを15個まで設定することができます。
説明文
説明文は半角90文字のテキストを4個まで設定することができます。
広告文には見出しや説明文の他、最終リンク先URLの設定もします。最終リンク先URLは集客したいWebサイトのURLを設定します。必ずしもWebサイトのTOPページである必要はないため、購入や問い合わせが獲得しやすいページを設定しておくと良いです。
Googleリスティング広告を成功させるためのポイントとコツ
Googleリスティング広告を構成する要素は大きく3つあります。これらをしっかりと設計することが、Googleリスティング広告を成功させるためのポイントとなります。
しっかりとしたキーワードの選定
成功させるためのポイントは大きく3つとしましたが、その中でも最も重要なものが「キーワード」となります。どのようなキーワードで検索している人をターゲットにするのかは、広告の効果を左右することになりますので、しっかりと考えるようにしてください。
キーワードを選定するコツは、自社の商品やサービスはどのようなキーワードで検索されているのかを調査することです。注意しなければならないのは「ターゲットが検索するキーワード」ではなく、「自社の商品やサービスが検索されるキーワード」を選定することです。
例えば高級不動産を購入するターゲットにリーチしたいからといって、検索キーワードに高級時計のブランド名を設定することはしてはいけません。もしも自身がユーザーの立場になったときに「高級時計を検索したら不動産の広告がでてきた」となってしまうと煩わしいと感じてしまうのではないでしょうか。このように実際にユーザーが検索行動を起こしている状況などを想定しながら検索キーワードの選定をしてみてください。
購入や問い合わせにつながりやすいランディングページの制作
検索キーワードは最も重要としましたが、それと同じくらい重要になるのがランディングページ(LP)、つまり広告のリンク先Webページです。
LPはいわばセールストークにあたるもので、検索から流入してきたユーザーに購入を促すものでなければなりません。優秀な営業マンは消費者の心理を十分に理解し、巧みなセールストークで売り上げを達成することが可能です。LPについても同様に検索ユーザーの心理を把握して、購入や問い合わせに導かなくてはなりません。対面の営業とは異なり、相手の反応に応じた対応ができない分、LPの方が十分に計算された設計が必要になることでしょう。
またLPは広告の品質にも大きな影響を及ぼすため、そうしたことも考慮に入れながら制作を進めることも忘れてはいけません。
魅力的な広告文の作成
最後に広告文です。Googleで検索したユーザーに対して、より魅力的なコピーを提示することで、競合他社よりも優位に広告が配信ができ、かつ購入や問い合わせに至りやすくなります。
広告文には設定したキーワードを含めることが重要と言われています。具体的には不動産と検索しているユーザーには「不動産なら○○○○」という形になります。検索キーワードは太字になりますので、検索結果における視認性が高まります。
また実際に検索してみて、競合他社がどのような広告文を出しているのかを調査してみてください。それらを分析した上で、差別化するためにはどのような訴求をした方が良いのかを考えるようにしましょう。
動的検索広告(DSA)も活用
Googleリスティング広告の設定ではキーワードや広告文の設定、リンク先の設定などが必要でしたが、動的検索広告(DSA)を活用することで簡略化することが可能です。
特に大規模なサイトになるとページ数が多くなるため、ひとつひとつ広告文やリンク先の設定をすることが難しくなります。動的検索広告ではキーワードや広告文(見出し)、リンク先URLの設定が必要なくなるので、運用者の負担を減らしつつ、広告効果の最大化が見込めます。
動的検索広告について詳しくは下記の記事をご覧ください。
Googleリスティング広告の運用で知っておくべき基本的なデジタル広告用語
Googleリスティング広告を開始すると様々なデジタルマーケティング用語がでてきます。その中でも頻出する基本的なものをまとめてみましたので、知っているかどうか確認してみてください。
インプレッション数
広告の表示回数をインプレッション数と言います。Googleリスティング広告ではインプレッションで広告費が発生することはありませんが、インプレッション数が多いことでクリックも多くなりますので、重要な指標となります。
クリック単価(CPC)
クリック単価はクリックが1回された時に発生する広告費です。Cost Per Clickの頭文字をとって、CPCとも言われます。CPCは低い方が広告費が抑えられるため、CPCを下げるための施策を常に考えて実行していくのが望ましいと言えます。
コンバージョン(CV)
コンバージョンとは、広告の成果のことを指します。ECサイトであれば商品の購入、BtoBサイトであれば資料請求や問い合わせがコンバージョンとなる場合が主です。
関連する用語として、コンバージョン率(CVR)・コンバージョン単価(CPA)、マイクロコンバージョンなどがあります。
ランディングページ(LP)
ランディングページとは広告のリンク先ページを指します。ランディングページ次第で広告の成果が大きく変わりますので、しっかりと作りこまなければなりません。
広告ランク
広告ランクは広告が掲載される順位を指します。広告ランクは入札額の他に、広告の品質や広告アセットの有無なども影響します。
広告の品質
広告の品質は広告ランクに影響を与えるもので、キーワード毎に10段階で評価されます。広告の品質は以下の3つの基準により評価されます。
- 推定クリック率
お客様の広告が表示された場合にクリックされる可能性の高さを示します。 - 広告の関連性
お客様の広告がユーザーの検索の意図と一致する度合いを示します。 - ランディング ページの利便性
お客様のランディング ページが、広告をクリックしたユーザーにとってどの程度関連性があって有用であるかを示します。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告はバナー広告とも呼ばれ、Webサイトやアプリに掲載される広告のことです。静止画や動画などの広告フォーマットで配信されるのが一般的で、インプレッション数(広告の表示回数)やクリック数が多いのが特徴的です。
さいごに
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。非常に長い文章になってしまいましたが、Googleリスティング広告を始める前に知っておいた方が良いことを解説しました。
正直なところ、Googleリスティング広告は奥が深いので、これだけ知っていても上手くいくかどうかは分かりません。しかしながら、始めてみないことには分からないことも多いため、まずは実際にGoogle広告アカウントを開設して管理画面を触ってみてください。その中で少しでも分からないことは調べるようにしましょう。
読んでみたけど分からないという場合には、一度ご相談ください。弊社ではGoogleリスティング広告に限らず、多くのデジタル広告の取り扱いをしておりますので、貴社に最適なプランのご提案をさせていただきます。